就職活動や転職活動において、Web面接を取り入れる企業が増えてきており、2020年のコロナウイルス流行以降その勢いは加速しています。
しかし、まだまだWeb面接未経験の人が多いこともあり、何をどうすればいいかと迷う人も大勢いることでしょう。
当記事では、
- Web面接とはどのようなものか
- Web面接を受ける前にすべき準備
- Web面接の知っておきたいマナー
- Web面接時の全注意点
などについて、具体的に紹介していきます。
あなたの持つ力を存分に発揮するためにも、不安や懸念事項を今のうちに払拭し、内定をつかみ取りましょう。
Web面接(オンライン面接)とは
Web面接は、インターネットを利用しておこなう面接のことで、「オンライン面接」と呼ばれることもあります。
面接官などの相手と直接対面せずに、パソコンやスマートフォンなどの画面上でビデオ通話ツールを利用して行う方法が一般的です。
インターネット環境と端末さえ揃っていれば、場所を問わず実施可能という特長があります。
Web面接と対面面接の違い
Web面接と対面面接では、質問内容や話す内容自体に大きな違いはないでしょう。
それから、服装や髪型、言葉遣いにも大差はありません。
大きな違いを挙げるならば、
- 面接会場とは異なる環境(自宅など)で行われること
- 機器を使うこと
- 画面越しでコミュニケーションを行うこと
の3点です。
Web面接ならではの不測の事態も念のため知っておこう
Web面接の場合、上記で触れたとおり機器を使用して画面越しでコミュニケーションを取ることになります。
このような状況下では、画面の映像や音声に「タイムラグ」が発生する場合があります。
もしタイムラグが発生してしまったとき、面接官に不信感を与えないためにどういった点を意識すべきか。
それは、第一に「視覚情報」を意識して対応するようにすると良いでしょう。
理由は、メラビアンの法則という実験結果が存在するからです。
人は、相手から受け取る視覚情報・聴覚情報・言語情報から矛盾を感じたとき、
言語情報(7%)<聴覚情報(38%)<視覚情報(55%)の順位で重要度を判断している、という実験結果のこと。
- 言語情報
7% - 聴覚情報
38% - 視覚情報
55%
※メラビアンの法則自体はWeb特有のことではない。
とはいえ、使用機器や環境によってタイムラグ時の優先処理順(QoSなど)が異なるため、実際には表情やボディランゲージなどの視覚情報よりも、音声などの聴覚情報が先に相手に伝わる場合も十分に有り得ます。
どちらにしろ、通常の面接でもWeb面接でも「相手に伝わるコミュニケーション」であることが最も重要なことなので、このような不測の事態が起こっても”その時伝えるべきことをしっかり伝える”ことを常に意識しつつ面接に臨みましょう。
Web面接のメリット
2020年のコロナウイルス流行をきっかけに各企業で導入が加速したWeb面接ですが、実はそれ以外にも多くのメリットがあります。
まず求職者側からすると、
- 面接会場まで移動する手間が省ける
- 面接会場まで移動する時間が省ける
- 自宅などで行う場合、緊張しすぎずリラックス出来る
などが挙げられるのではないでしょうか。
企業側からしても、
- 面接場所の確保の手間・コストが省ける
- 遠方から来てもらう求職者への交通費や宿泊費が省ける
- 場合によっては業務の空き時間を利用して実施出来る
などのメリットが考えられます。
また、今後Web面接が今よりも一般に浸透した場合、
- 転職を目指す求職者がスピーディに面接を行える
- 活動の拠点が地方の求職者でも多くの面接に臨むことが出来る
- 優秀な人材が例え海外にいる場合でもすぐに繋がることが可能
などなど、さらにメリットが増えることになるでしょう。
Web面接の流れ
ここからは、Web面接の実践的な部分をお話ししていきます。
「事前準備」と「Web面接当日」に分けて説明していきますので、もし既に事前準備が済んでいるという場合には「Web面接当日」からお読みください。
Web面接の事前準備
それでは、事前準備を始めて行きましょう。
しっかり準備することで、Web面接への不安はある程度解消できるはずです。
Web面接に必要な環境や機材、ツールを準備しよう
Web面接を受ける前に準備するべき環境や機材、ツールは以下のとおりです。
事前準備①:Web面接出来る場所・背景
【Web面接に適した場所】
Web面接に適した場所は、以下の条件に当てはまる場所です。
また、基本的には自宅でWeb面接を受けるのがポピュラーですので、特別な理由がなければ自宅で行うようにしましょう。
関連記事:Web(オンライン)面接は自宅以外ならどこがおすすめ?Web面接で使える場所8選
「面接はWeb(オンライン)面接になります」 面接先からこう言われたら、あなたはどこでWeb面接を受けますか? Web面接は自宅で受けるのがポピュラーなのは知っている…… でも自宅だと、 安定したインターネット接続環境が …
■安定したインターネット接続環境であること
Web面接は、安定したインターネット接続環境の中で行うことが重要です。
固定回線、モバイル回線どちらでも実施可能ですが、可能な限り「固定回線」を利用するようにしましょう。
さらに固定回線からのLANケーブル接続が最も安定した接続方法ですが、固定回線であればwi-fiなどの無線LAN環境でも問題ないでしょう。
ただし無線LANの場合は、そのネットワークに同時接続している機器の数を極力減らし、通信速度の低下リスクを回避しておくことをおすすめします。
また、近隣で利用されているWi-Fiと干渉して速度が低下する場合は、LANケーブル接続もしくはモバイル回線に切り替えるなどの対応をしましょう。
それから、カフェなどのフリーWi-Fiの利用は不特定多数が同時に接続することがあるため、電波状況が不安定になりがちです。
電波状況が不安定だと、改まった面接の場なのに音声が途切れてしまったり、タイムラグが頻発してしまう恐れがあります。
最悪の場合、途中で接続が切れることもあります。
さらに、カフェなどの場所では外部の雑音も入りやすいため、避けたほうが無難でしょう。
◆場所が決まったらインターネット速度を確認してみよう◆
Web面接の場所を決めたら、事前にインターネットの回線速度やWi-Fiの電波強度が高い場所を調べておきましょう。
以下のサイトで現在のインターネット速度が確認出来ます。
Web面接を行うためには、20Mbps~50Mbps程度の速度が確認出来れば十分でしょう。
■騒音・雑音が無い静かで明るい個室であること
次に重要なのが、Web面接を行う部屋は「静かで明るい個室である」ことです。
面接中に周囲が騒がしいと、面接官もあなた自身も気が散ってしまいますし、お互い声がうまく聞き取れない状況に陥る可能性もあります。
Web面接を行う部屋の窓やドアはしっかりと閉め、可能な限り静かな状態を作るようにしましょう。
もし同居人がいる環境でWeb面接をするようであれば、同居人に面接を行う事を伝えておき、極力余計な音を出さないで欲しいなど協力してもらうようにしましょう。
また、自宅にインターネット環境がない、もしくは自宅でWeb面接が行えない事情がある場合は、インターネット環境が整っているレンタルスペースなどを借りるなどして場所を確保しましょう。
部屋の明るさもポイントで、暗い部屋ではあなたの映像も暗く映ってしまっています。
もし昼間でも部屋があまり明るくならない場合は、部屋の照明を点けるようにしましょう。
それでもまだ暗いと感じる場合には、あなたが向かい合うモニターの後ろにLED照明器具などを置き、明るく映るよう調節するようにしましょう。
間違っても、あなた自身の背後に照明器具を設置して面接官に逆光の姿を見せないように注意してください。
【Web面接に適した背景】
Web面接に適した背景は、「シンプルな壁」や「シンプルなカーテン」などの、スッキリとした清潔感のあるイメージを与えられるような背景です。
ごちゃごちゃと家具や小物類、壁に貼ってあるポスターなどが映り込んでいる背景では、面接官に与える印象も良くありません。
「Web面接と対面面接の違い」の項目で触れた「メラビアンの法則」の通り、人は受け取る情報の半分以上を視覚情報から判断する傾向にあります。
スッキリとした清潔感のあるイメージを与えられるような背景の前でWeb面接に臨みましょう。
【例:こんな背景はNG】
- 家具や小物類がごちゃごちゃと映り込んでいる背景
- 趣味全開のポスターや画像が映り込んでいる背景
- あなたが暗く映ってしまうような逆光の背景
- 面接とは関係ないバーチャル画像の背景
- カフェや屋外など、他の人の動きを制限できない場所
- カーテンの隙間から光がチラついている
もし、どうしても「シンプルな壁」や「シンプルなカーテン」などの背景が用意出来ないという場合は、可能な限り整理整頓をした背景を利用しましょう。
事前準備②:ビデオ通話可能な機材・周辺機器など
Web面接に必要な機材やツールを紹介していきます。
■ビデオ通話可能デバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)
オンラインで双方向のビデオ通話が出来るデバイスであれば、どれを使用しても大丈夫です。
企業や面接先によって推奨デバイスが異なる場合もあるようなので、指定されたものを利用するようにしましょう。
また、万が一面接中に画面がフリーズするなどのトラブルが起こった場合に備え、可能であれば機器を2台用意しておくと良いでしょう。
PC端末を利用してWeb面接に臨む場合は、端末にカメラ・マイクの機能があれば良いですが、無い場合もあります。
もし無い場合は、外付けWebカメラ(3,000円程度)、イヤホンマイクやヘッドセット(1,300円~1,500円程度)などを準備しておくとよいでしょう。
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外付けWebカメラ | イヤホンマイク | ヘッドセット |
スマートフォンやタブレット端末を利用してWeb面接に臨む場合は、手ブレなどを起こさないよう必ず固定して利用するようにしましょう。
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【カメラの位置設定のコツ】
Web面接では、カメラのレンズとあなたの視線が同じ高さになるように設置することをおすすめします。
カメラが視線より低い位置だと、
- うつむき加減になってしまい消極的な印象を与えてしまう
- 面接官の画面をあなたが見下ろしているように映されてしまう
など、ポジティブではない要素が生まれてしまいます。
レンズと視線を同じ高さに設置し、背筋を伸ばし姿勢を良くすることで、堂々とした印象を与えられるでしょう。
また、カメラとの距離も重要です。
ほとんど顔しか映らないくらい近いと、違和感を与えてしまう可能性があります。
かと言って、遠すぎると表情などが伝わりにくくなり、受け身の印象を与える可能性があります。
胸から上がバランスよく映る距離にカメラを設置すると良いでしょう。
■Web面接ツール
Web面接で使用されるWeb面接ツールと一言で言っても、複数の種類が存在します。
ほとんどの場合、企業・面接先側が利用しているツールを使って行われますので、事前に使用するWeb面接ツールを確認しておきましょう。
企業・面接先から指定されるWeb面接ツールの種類には、
- 事前に登録やインストールが必要なもの
- URLをクリックするだけで参加できるもの
などさまざまです。
必ず事前にアクセスし、直前になって慌てないためにも確認しておきましょう。
◆代表的なWeb面接ツール◆
Zoom
事前にZoomアプリをデバイスにインストールしておけば、企業から送られてきた指定のURLをクリックするだけでWeb面接に参加可能。
PCであればアプリをインストールしていなくても、ブラウザから参加可能。
PC以外のデバイスからZoomを利用する場合、必ずアプリのインストールが必要。
尚、求職者側でのZoomアカウントの新規登録は不要。
PC | スマホ | タブレット |
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○
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○
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○
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インストール不要 | 要インストール | 要インストール |
アカウント新規登録不要
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Skype
事前にSkypeのアカウントID作成が必要。
企業とWeb面接を行う場合、作成したアカウントIDを事前に採用担当者へ共有しておく必要がある。
採用担当者からの「通知(招待)」を「承諾」することでビデオ通話が可能。
また、マイクロソフトのアカウントでもWeb面接に参加可能。
企業から送られてくるURLから、マイクロソフトへサインイン後ブラウザ上にてWeb面接へ参加する。
PC | スマホ | タブレット |
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○
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○
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○
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要アカウントID
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マイクロソフトアカウント可
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Google Meet
事前にGoogleアカウントの作成が必要。
企業とWeb面接を行う場合、作成したアカウント(メールアドレス)を事前に採用担当者へ共有しておく必要がある。
採用担当者からの「通知(招待)」を「承諾」することでビデオ通話が可能。
PC以外のデバイスでGoogle Meetを利用する場合、Googleアカウントを取得したうえでアプリをインストールする。
PC | スマホ | タブレット |
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○
|
○
|
○
|
インストール不要 | 要インストール | 要インストール |
要Googleアカウント
|
上記以外のWeb面接ツールの例
- Whereby
- FACE HUB
- Webex
- FaceTime(apple社製品特化)
- Googleハングアウト(Google Meetの無料版)
【プロフィール写真・アイコン画像】
あなたがこれまで利用したことのあるWeb面接ツールを面接に使用することになった場合、そのツール上のプロフィール写真や待ち受け画面、アイコン画像にプライベートで撮影した写真や趣味、ペットの画像などを設定したままだと、面接官に見られてしまいます。
あなたの個性は出ますが、やはり仕事の面接ではビジネスにかかわるマナーや知識、能力を見て判断するものです。
Web面接ツールのアイコンには、フォーマルな画像を設定しておくようにしましょう。
事前準備③:各種資料
面接の受け答えの途中で役立つであろう各種資料は、事前にプリントアウトするなどして手元に用意しておきましょう。
例えば、
- 面接先の会社説明資料
- 提出した履歴書・職務経歴書
- 面接で予想される質問と回答のメモ(カンペ)
- 緊急連絡先
などです。
「面接先の会社説明資料」や「履歴書・職務経歴書」に関してはとくに説明する必要はないかと思いますが、それ以外の「カンペ」や「緊急連絡先」について少し説明します。
■予想される質問と回答のメモ(カンペ)を準備しておく
Web面接ならではの求職者側の大きなメリットとして、「カンペが使える」ということが挙げられます。
テレビ番組やYoutube動画でも、視聴者から見えない位置にカンペが用意されていることが多いと思います。
ただし、ずっとカンペを読みながら話すと「何か読んで話している?」と相手に疑われてしまいかねません。
カンペを読んで話していると疑われることで、「本心から話しているのか?」といった更なる疑いを持たれてしまうかも知れません。
それから、Web面接とはいえ通常の対面面接と”環境以外は変わらない”、つまり対面でカンペが使えないことと同様に、Webだからといって使っていいことにはならない、と思っている面接官もいるかも知れません。
このような事態を未然に防ぐためにも、用意するカンペには「伝えるべき重要なキーワード」のみを記載するようにすると良いでしょう。
カンペ確認の頻度も、どうしても思い出せない場合だけに頼る、くらいのイメージでいたほうが良いでしょう。
カンペの設置場所も、可能な限りカメラの近くに貼っておくと良いでしょう。
■緊急連絡先を確認しておく
- Web面接開始前に機材が正常に動作しない
- Web面接の途中で何らかのトラブルによる中断
など、不測の事態に備え、緊急時の連絡方法を企業に確認しておきましょう。
Web面接事前準備のチェックポイント
ここで一度、Web面接事前準備のチェックポイントを整理していきましょう。
- Web面接場所に安定したインターネット環境があるか
- インターネット速度は20Mbps~50Mbpsもしくはそれ以上か
- Web面接場所に騒音や雑音が入らない環境が整っているか
- Web面接場所の明るさは十分か
- Web面接場所の背景に余計なものは映り込んでいないか
- ビデオ通話可能なデバイスが用意されているか
- カメラの位置は目線の高さにセットされているか
- カメラとの距離は胸から上が映る程度に調節されているか
- 必要に応じたイヤホンマイクやヘッドセットが用意されているか
- 面接先から指定されたWeb面接ツールを把握しているか
- 指定されたWeb面接ツールでいつでも面接可能な状態になっているか
- 手元に必要な書類・資料は用意されているか
- 必要に応じてカンペをカメラ近くに貼り付けているか
- 緊急連絡先を確認しているか
企業・面接先によっては、上記以外に必要なものが出てくるケースもあるかも知れません。
そのような場合は、上記のみに限らず必要に応じた準備も進めてください。
環境が整ったらWeb面接の前にリハーサルをしよう
ここまでの準備が整ったら、Web環境のある友人などと一度Web面接のリハーサルをしてみましょう。
実際に本番の環境と同じかたちでリハーサルすることで、新たな問題点などに気付くことが出来ます。
また、友人から添削してもらえるようであれば、是非添削してもらいましょう。
自分一人では気付けないことというのは、必ずあるものです。
Web面接のリハーサル後に、気になったポイントについて率直に指摘してもらうようにしましょう。
見てもらうポイントとして、
- 姿勢
- 視線の位置
- 表情
- 声のトーン
- 話すスピード
などをチェックしてもらい、改善点をアドバイスしてもらいます。
画面越しのコミュニケーションであるWeb面接では、対面面接よりも「熱意」や「思い」などが伝わりにくいものです。
このような部分を補うためにも、ボディーランゲージやジェスチャーなどの動作や抑揚をつけた話し方などについてもアドバイスをもらっておきましょう。
また、画面越しでの通話は、聞き手側が「話が長い」と感じる傾向があります。
どのくらいで話をまとめれば伝わりやすいのか、このときに確認しておくといいでしょう。
リハーサル後は、改善点を意識した練習を行い、録画が出来れば録画をチェックして表現力に磨きをかけると良いでしょう。
客観的に自分がどう見えるのかを知ることで、改善点を深く把握することが出来ます。
これだけ準備出来れば、きっと面接本番もリラックスして話すことができ、不安を削ぎ落とした状態で面接に臨めるでしょう。
Web面接当日
Web面接当日の流れと押さえておくべきマナー
ここからは、Web面接当日の流れをマナーや注意点とともに紹介していきます。
対面面接と同様に身だしなみをきちんとしよう
Web面接でも対面面接でも、服装や髪型に関しての意識は変わりません。
見た目の印象でマイナスに評価されることのないよう、採用面接の場にふさわしい身だしなみで臨むようにしましょう。
よくある失敗談として、Web面接だから上半身だけ整えておけば良い、映らない部分は部屋着などで良いと思いそのままWeb面接に臨み、結果としてその怠慢さが面接官に伝わってしまったというものがあります。
先ほども言った通り、「Web面接でも対面面接でも、服装や髪型に関しての意識は変わらない」です。
対面面接で面接官のいる部屋をノックし「失礼します」と入室するときの下半身は部屋着ではないはずです。
Web面接のメリットとして、自室で受けられるため対面面接よりもリラックス出来るという点がありますが、身だしなみにリラックスは無いとうことを意識しておきましょう。
時間に余裕を持ってスタンバイしよう
Web面接開始10~15分前には、機材のセッティングやWeb面接ツールの接続準備を完了しておくようにしましょう。
余裕を持って準備することで、機材の接続トラブルにも素早く対応できますし、気持ちを落ち着けることも出来るでしょう。
また、5分前にはWeb面接ツールに入室しておくことをおすすめします。
開始時刻ギリギリに接続した場合、時間や約束を守る意識が薄く、普段からギリギリに行動する人物という印象を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。
開始時刻になっても面接官の接続がない場合は、相手側のネット接続環境でトラブルが発生している可能性もあります。
こういった場合、慌ててすぐに電話をかけている間に相手が接続すると、動揺したまま面接が始まってしまいますので5分ほど待機しましょう。
5分待っても入室がない場合は、緊急連絡先に電話し、状況を確認するようにしましょう。
【スマホ・タブレット】
面接に関係のないソフトやアプリは非通知設定にしておきましょう。
面接の最中に通知があると、音で気が散ってしまうだけではなく、微妙な雰囲気になってしまう可能性があります。
SNSの通知が止まらないなんてことがないように事前に設定を施しておきましょう。
画面のブレを防止するため、固定するための機材を用意しましょう。
【PC】
スマホ・タブレットと同様、関係ないソフトやブラウザは起動しないようにしましょう。
メール受信やSNSの通知など、音が相手に伝わっているケースがあります。
また、面接中のキーボードタイピングやクリックも音が伝わってしまうためNGです。
手元のスマホに着信やアプリの通知があっても台無しになってしまいます。
たとえマナーモードにしていたとしても、バイブレーション音は意外と鳴り響くので注意してください。
面接の最中だけでも、スマホの電源を切るか機内モードに切り替えておくと良いでしょう。
【PC・スマホ・タブレット】
どの端末を使うにしても、途中で電源が切れてしまうことを防ぐためバッテリーの充電はフルにしておきましょう。
念のため充電器に接続しておくことをおすすめします。
また、メモを取る場合は電子機器ではなく、音の出ないアナログなメモ帳とペンを準備しておきましょう。
目線はカメラへ
対面面接では、相手の目を見て話すことが正解です。
しかしWeb面接のような画面越しの場合には、目線をカメラに合わせなければなりません。
画面に映し出されている面接官を見てしまうと、別のところを見ている印象になってしまいます。
オンラインでの通話に慣れていない場合は、相手と目線を合わせられるよう、事前にカメラを見て話す練習を繰り返し行っておきましょう。
Web面接本番
■面接の始まりにはきちんと礼を、会話はハキハキ、ゆっくりと
お互いの姿が見えていること、通話が可能な状態であることを確認したら、きちんと一礼して「こんにちは、◯◯と申します。本日はお時間をいただきありがとうございます」とハキハキとあいさつをしましょう。
Web面接では、対面面接よりも声が通りにくいと言われています。
そのため、普段よりワントーン上げ、ハキハキと話すことがポイントです。
また、面接では緊張から早口になりやすい傾向にあります。
とくにWeb面接では声が聞き取りづらくなりがちですので、ゆっくり話すよう心がけると良いでしょう。
■口角を上げて、明るい印象を与えよう
無表情のまま受け答えをしていると、相手にネガティブな印象を与えてしまうかも知れません。
怒っているわけでもないのに、無表情というだけで誤解を生み”怖い”という印象を相手に与えてしまいます。
そうならないためにも、面接中は少し口角を上げる意識で表情を作り、明るい印象を与えられるようにしましょう。
■面接が終わったら接続を切って面接終了
面接が終わったら「ありがとうございました。それでは失礼いたします」とお礼を言い、相手が通話を切断するのを待ってから、こちらも通話を切断するようにしましょう。
もし「どうぞ終了してください」と促された場合は、「こちらから切らせて頂きます。失礼いたします」とひと言添えて、こちらから通話を切断しましょう。
Web面接についてよくある質問
Web面接に関する「よくある質問」をまとめました。
今のうちに気になる項目をチェックしておいてください。
- PCではなくスマートフォンでWeb面接を受けても大丈夫?
- Web面接は、スマートフォンやタブレット端末で受けても大丈夫です。
むしろ、Web面接を経験した層へのアンケート結果では約6割がスマートフォンで参加しているそうです。
ただ、手に持ったままではなく必ず固定できるようにして、手を塞ぐことのないようにしましょう。 - Web面接時のあいさつは座ったままでいい?
- あいさつの際は、無理に立ち上がる必要はありません。
Web面接では基本的に上半身しか映っておらず、突然立ち上がるのも不自然になってしまいます。
座った状態でも姿勢を正し、しっかりとカメラを見てから、あいさつの言葉とともに頭を下げるようにすると良いでしょう。 - Web面接時、会話が聞き取りにくくないか心配です…
- イヤホンマイクを使うと、相手の声がしっかり聞こえる上に、あなたの声も届きやすくなります。
Web面接をよりスムーズに進めるためのツールなので、面接官も使用している可能性があります。
もちろん求職者側が使用することも問題ありません。
面接開始時のあいさつが終わった時点で、「イヤホンマイクを使用しても良いですか?」と許可を求めると好印象かも知れません。 - 自宅以外でWeb面接を受けても大丈夫?
- 特に指定がなければ、自宅以外でWeb面接を受けても大丈夫です。
しかし、騒音などが気になるような場所は避けるようにしましょう。
レンタルスペースやコワーキングスペース、最近ではネットカフェでもWeb面接に適した場を提供していることもあるようです。 - 自宅で犬を飼っていますが、大丈夫でしょうか?
- Web面接中に余計な音が入ると、面接官にあなたの声が聞こえにくくなります。
飼い犬がいる場合は、できるだけ声が入らないような場所、例えば別室や外につないでおくなどしておいた方が良いでしょう。
どうしても声が入ってしまうようであれば、面接がはじまる前にその旨を伝えておけば大丈夫でしょう。
もしかしたら、「どの犬種を飼っているのですか?」という質問から会話が弾むなんて可能性も考えられます。
状況をみながら対応するようにしましょう。
Web面接の事前準備から当日までの流れの全注意点まとめ
これまでWeb面接の事前準備から当日までの流れを説明させて頂きました。
その中で出てきた注意点を今一度まとめていきたいと思います。
Web面接事前準備の全注意点
- ①Web面接場所
- 【インターネット環境】
- 安定したインターネット接続環境が整っているか確認しよう
- 可能であれば「LANケーブル接続」で臨もう
- 「wi-fi接続」であれば近隣からの干渉に気を付けよう
- インターネット速度が20Mbps~50Mbps程度出ているか確認しよう
【騒音・雑音・明るさ・背景】
- 同居人がいる場合は面接をする旨を伝え、余計な音を出さないでもらおう
- 部屋の窓やドアはしっかりと閉め、余計な音が入らないようにしよう
- 部屋が暗くカメラ映りが暗いようであれば、照明機材などを利用しよう
- 背景はシンプルな場所(壁・カーテンなど)を選ぼう
- 背景に家具や小物類、ポスターや洗濯物などが写り込まないようにしよう
- ②ビデオ通話機材・周辺機器・ツール
- 【ビデオ通話可能デバイス(PC)】
- トラブルが起こった場合に備え、可能であれば機器を2台用意しておこう
- 内蔵カメラなどがないPCは外付けカメラやイヤホンマイクを用意しよう
【ビデオ通話可能デバイス(スマホ・タブレット)】
- トラブルが起こった場合に備え、可能であれば機器を2台用意しておこう
- 手ブレを防ぐために端末を固定出来るように設置しよう
【ビデオ通話可能デバイス(全体)】
- カメラと目線を同じ高さに設置しよう
- カメラとの距離は胸から上が映る程度に設置しよう
- ③Web面接ツール
-
- 企業・面接先から指定されたツールを準備しよう
- プロフィール画像やアイコンはフォーマルなものに変更しておこう
- ④各種資料
-
- 面接先の会社説明資料を手元に準備しておこう
- 提出した履歴書・職務経歴書を手元に準備しておこう
- 面接先の緊急連絡先を必ず確認しておこう
- 面接で使用するカンペを用意しておこう
- カンペには長文ではなく重要なキーワードだけを記しておこう
- カンペは出来るだけカメラの位置に近い場所に貼っておこう
- ⑤リハーサル
-
- Web環境を持つ友人に本番さながらの環境でリハーサルに付き合ってもらおう
- 視線や姿勢、声のトーン、話すスピードなどを重点的に添削してもらおう
- 録画が出来れば録画してセルフチェックをしてみよう
Web面接当日の全注意点
- ⑥身だしなみ
-
- 基本的には対面面接と同じという意識でいよう
- 上半身しか映らないからといって適当な部屋着などは身につけないようにしよう
- ⑦直前準備(スタンバイ)
-
- 当日の準備は10~15分前までには済ませておこう
- Web面接ツールへは面接開始時刻の5分前にはログインしよう
- 面接に関係のないアプリやソフトは起動しないようにしよう
- 電子機器にメモを取ることを避けるためアナログなメモ帳とペンを準備しておこう
- 余裕をもって行動し、焦りや不安を和らげよう
- ⑧Web面接本番の意識するポイント
-
- 面接の始まりにはハキハキとあいさつをしよう
- 対面面接よりも声をワントーン上げる意識で臨もう
- 無表情ではなく口角を上げる意識で明るい印象を与えるようにしよう
- 緊張から早口になりやすいので、ゆっくり話すように意識しよう
- 少し大げさでも身振り手振りで気持ちを表現しよう
- 面接の終わりにもしっかりあいさつをしよう
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Web面接は最近普及しはじめた面接手法のため、求職者はもちろん面接官ですら不慣れであることがあります。
一番大切なことは、基本的にWeb面接でも対面面接でも、あなたの人材的価値を知りたいという本質部分は変わりません。
そのため、Web面接と対面面接とで質問の中身が大きく変わることはないでしょうし、多くのWwb面接経験者は、対面面接と大きな違いは感じなかったといいます。
受け答えに関しても、Web面接だからといった特別なものがあるわけではありません。
ただし、画面越しの情報と音声だけが全てになりますので、印象を悪くしないための対策は必要でしょう。
これから初めてのWeb面接が控えている場合や、すでに何度か実施したWeb面接がうまくいかなかった場合は、当記事を改めて見直してみてください。
もしかしたら、初めてのWeb面接を受ける場合は、事前の準備だけでも大変かもしれません。
しかし、今後は今よりもっとWEB面接を受ける機会が多くなることでしょう。
あなたの「Web面接の成功」を心より祈っています。